リノベーションした「白浜ホテル」で魅惑の朝食を
いつも通る道にある、気になってるけどなかなか入れないスポットってありませんか?
「白浜ホテル」はまさにそんな存在。でも勇気を出して訪れてみると今度は誰を誘おうかなって思わずにはいられない場所になることうけあいです。理由はステキな朝食サービスにあり、ホテルに宿泊しなくても予約すれば利用できるので、さっそく出かけてみましょう。
神聖な御嶽に守られた10室のプチホテル
地元では神聖な場所として知られる宮里前之御嶽 (みやざとめーぬうたき、御嶽とは沖縄に古くからある拝所のことで、当御嶽も女人禁制)。青々とした緑に覆われた御嶽の隣に、守られるように白浜ホテルは建っています。
宿は10組ほどが泊まれるプチホテル。創業1968年当時、ホテル裏には白い砂浜と青い海が広がってたそうで、ホテル名はその名残なのだとか。
ホテルを一人で切り盛りするのは二代目、鈴木斎(いつき)さん、1972年、沖縄が日本復帰の年に生まれた「復帰っ子」(復帰の年に生まれた人のこと)です。アメリカに留学した後、結婚しフランスに移住。フランスではシェフとして働いていたというキャリアの持ち主で、その腕を活かした朝食を提供しようと思いついたのだとか。
改装したハイセンスな空間はギャラリーのような趣き
コンクリートの床にラフに塗られた白亜の壁に囲まれたフロント兼ラウンジ。 シーサー代わりにと壁に飾られた龍のやちむんがアーティスティックな空間に誘ってくれます。 無骨な雰囲気に、時代が止まったようにたたずむ足踏みミシン、空間を彩る植物たち、アンティークの調度品、目を奪われるものであふれています。創業当時からあるというソファや壁のタペストリーもうまく取り入れてて、店主の鈴木さんのセンスはバツグン!
フランス在住の時に知り合った日本人設計士に設計をお願いし、内装は宜野湾市ファニチャーストリートにある木村内装が手掛けたのだとか 。
元フレンチシェフが腕をふるう朝食でじわじわ話題に
朝食サービスは予約制で一人1500円。元フレンチシェフが手掛ける朝食ってどんなものだろう、と胸をワクワクさせながら待っていると、まず出てきたのは一杯のスープ。
骨付きの肉を数時間かけて煮込んだスープは、香味野菜の甘みと旨みが正統派の味。 大ぶりの豆がボリュームをプラスします。寝起きの体に温かなスープ、これだけで幸せに浸れます。
つづいてスクランブルエッグとグリーンサラダ、バゲットのワンプレート。 「スクランブルエッグにはマスカルポーネとポチギ、地産地消でしょ!」と軽くジョークを飛ばす鈴木さん。高級ウインナーもいいけど、ポチギならうちでもできそう!
本場のフランスパンに近い味を求めてバゲットは近くのパン屋さん「Pain de Kaito」、グリーンサラダにかけられたドレッシングも自家製シークヮーサー入り。 何気ないシンプルな料理がおいしい、ってステキですよね。
そして食後のデザート、パンプディング。濃厚なプディングにパンがしっかり沁み込んで、ぜいたくな味わいです。今日はパンの代わりにパネトーネ(ドライフルーツを使ったクリスマス前に食べられるイタリアの伝統菓子)を使っているのだとか。ドライフルーツのほかに、サイコロ状に切った柿をオーブンで一緒に焼き上げているので、とにかくフルーティ!
白浜ホテルはオーナーの鈴木さん人柄そのもの
食後のコーヒーを飲みながら、おいしかった朝食の余韻に浸っていると
「母がどこかアメリカンな雰囲気を感じるホテルに仕上げているから、私も色んな文化を取り入れたちゃんぷるーなホテルにしたい」と鈴木さん。
キッチンの窓からあふれる御嶽の森を背にして、笑顔で思いを語る鈴木さん。 フランス仕込みの芸術センスとオキナワンな大らかさを併せ持つ魅力いっぱいの鈴木さん。彼女から生み出されるちゃんぷるーな朝食を楽しみに行きませんか? ポチギ入りスクランブルエッグも、ね!
詳細情報
ホテル名 | 白浜ホテル |
住所 | 沖縄県名護市宮里1-27-7 |
電話 | 080-5169-3289 |
IN/OUT | 17:00/11:00 |
部屋数 | 10室 |
駐車場 | あり(無料) |
アクセス | 名護城公園から2.4km、名護市営市場から1.5km、許田ICから9km、那覇空港から74km |
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